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第64回国民体育大会(新潟国体)山岳競技報告
 
                                                 北海道山岳連盟競技委員会
1 派遣期間
  10月2日(金)〜6日(火)
 
2 競技日程
  第1日 10月2日(金)監督会議(上越市、安塚コミュニティプラザ ホール)
  第2日 10月3日(土)(成年男子)リード予選・決勝 (成年女子)ボルダリング予選
              (少年男子)ボルダリング予選 (少年女子)ボルダリング予選
  第3日 10月4日(日)(成年男子)ボルダリング予選 (成年女子)リード予選・ボルダリング決勝
              (少年男子)リード予選・ボルダリング決勝 (少年女子)リード予選
  第4日 10月5日(月)(成年女子)リード決勝    (少年男子)リード決勝     
              総合表彰式(上越市、安塚コミュニティプラザ ホール)
 
3 競技会場
  上越市、安塚B&G海洋センター特設会場(リード・ボルダリング競技会場)
 
4 派遣選手・監督
種  別 区分  氏   名 居住地 所属(勤務先・学校等)

成年男子
 
監督  石井 昭彦 札幌市 北海道防衛局
選手  一安 敏文 札幌市 一安組
選手  國谷 斗馬 札幌市 ニセコアドベンチャーセンター

成年女子
 
監督  長井 洋子 札幌市 明治乳業株式会社札幌工場
選手  萩原 亜咲 札幌市 酪農学園大学 4年  
選手  河本 育恵 札幌市 東海大学 4年

少年男子
監督  木村 宣幸 札幌市 北海道札幌西高等学校
選手  杉本  怜 札幌市 北海道札幌西高等学校 3年
選手  岡部 一成 美唄市 北海道美唄工業高等学校 3年

少年女子
監督  江崎 幸一 札幌市 レインボークリフ
選手  四ツ屋 美歩 札幌市 立命館慶祥高等学校 2年  
選手   山本 潔枝  札幌市 
 
5 競技成績(チーム成績)
(1)成年男子(全47チーム) リード:12位    ボルダリング:14位
(2)成年女子(全18チーム) リード:6位(入賞) ボルダリング:9位  
(3)少年男子(全20チーム) リード:4位(入賞) ボルダリング:3位(入賞)
(4)少年女子(全18チーム) リード:12位    ボルダリング:13位
(5)男女総合( 天 皇 杯 ) 8位(入賞)
    <天皇杯順位>  1位:千葉   2位:宮城   3位茨城   
(6)女子総合( 皇 后 杯 ) 10位
    <皇后杯順位>  1位:茨城   2位:山口   3位:千葉



第64回国民体育大会(新潟国体)山岳競技結果(2009.10.3-5)

天皇杯 第8位入賞
      北海道山岳競技史上初「2年連続天皇杯入賞」おめでとうございます


 今国体は、山岳競技がクライミング(リード・ボルダリング)のみとなって2回目の大会である。
 参加する選手は競技レベルの高い選手が増え、ワールドカップ等世界で活躍する選手が大勢参加しており、
国内で開催されるクライミングの大会においても、これほどの選手たちが一同に集まる大会は他にはないの
ではなかろうか。

【第1日目:10月3日(土)】
 成年男子は昨年の大分国体と同じ一安敏文、國谷斗馬選手で、昨年のリード第8位の実績があり期待して
いたが、47都道府県がフルエントリーし、前述のとおりワールドカップ等世界で活躍する選手が大勢参加した
中で、一安が上部オーバーハングの中間の35手目(全47手)へムーブを起こしてフォールし個人21位、一方の
國谷も32手目にタッチしてフォールし個人33位、チーム順位12位となり、惜しくも予選敗退となった。
 成年女子は昨年とメンバーが替わり、萩原亜咲、河本育恵選手である。萩原は少女世代からの選手で日本
のトップレベルの実力がある選手である。一方、河本はクライミングを始めて1年半ということで、彼女がどこま
で萩原に付いていけるかが、決勝進出のカギとなっていた。
 成女は47都道府県で予選を行い選抜された18道府県でボルダリング予選が行われ、萩原が個人4位と頑張
ったが、河本はボルダリングを不得手とするため惜しくもチーム順位9位となり、予選敗退となってしまった。
 少年男子は昨年の大分国体と同じ杉本怜、岡部一成選手である。杉本はここ1年でさらにレベルを上げ、
2009年埼玉県加須市で開催されたワールドカップに出場するなど、今や日本代表として世界で戦う選手である。
一方の岡部も北海道のジュニアの中では杉本の次の実力を持った選手であり、昨年同様、上位入賞が期待さ
れる。 少年男子も47都道府県で予選を行い選抜された20道府県代表でボルダリング予選が行われ、杉本が
4課題全てを一撃するという完登賞を受賞する中、岡部も2完登するなどし、予選を3位で通過した。
 少年女子は昨年とメンバーが替わり、四ツ屋美歩、山本潔枝である。四ツ屋は昨年、決勝進出を逃しており、
この1年の練習成果が問われるところである。一方の山本は初めての国体でどこまでやれるのか未知数のところ
があった。少女も47都道府県で予選を行い選抜された18道県代表でボルダリング予選が行われ、四ツ屋が個人
21位、山本29位でチーム順位13位で予選敗退となった。

【第2日目:10月4日(日)】
 2日目は成年男子のボルダリング予選、他の3種別はリードの予選及び成年女子、少年男子はボルダリング
決勝が行われた。
 成年男子ボルダリング予選は40県まで終わった段階で8位に付けていたが、最終的にはチーム順位14位と
なり、惜しくも予選敗退となった。
 成年女子リード予選は上部オーバーハングをいかに登るかにかかっている。萩原が34手目をタッチして個人
9位、河本も下部垂壁でフォールするも、チーム8位で決勝進出を決めた。
 少年男子リード予選の順位は、各県のエースは完登、ナンバー2がどこまで登れるかにかかっている。北海道
少年男子、エース杉本は当然、完登。ナンバー2の岡部が33手(全42手)、個人14位まで登り、チーム順位3位で
決勝進出を決めた。
 この日の最終試合で、少年男子のボルダリング決勝が行われ、決勝第1ラウンドは進出した8チームで戦った。
杉本は第1ラウンド2課題を一撃で完登して個人1位、しかし、岡部が2課題ともボーナス2しか取れず、第2ラウンド
への進出は無理と思われ、我々北海道応援団も宿に戻りかけた寸前に、北海道が第2ラウンドへ4位通過と知ら
された。エース杉本が一撃完登した結果だと知り、北海道チームの応援にも力が入った。
 決勝第2ラウンドは杉本、岡部ともに1課題目を一撃とし、先に登った岩手県を上回った。2課題目は完登者は誰
もいなく、ボーナス1を取ったのは北海道チームしかいなかったので、第2ラウンドでは1位だったが、第1ラウンドの
成績と合計するので、予選通過順位と同じ3位に成績を戻し終了した。
 少年女子リード予選は四ツ屋が慎重になりすぎたのか、下部の21手目でフォールして個人22位、一方の山本は
長身を活かし軽快に登りオーバーハングを通過した27手目(全44手)でフォールし個人18位、チーム順位12位となり、
予選敗退となった。

【第3日目:10月5日(月)】
 決勝に残った成年女子リードと少年男子リードを、成年男子と少年女子が応援する。
 先に成年女子リード決勝が行われた。予選8位通過のため決勝スタート順は1番目である。課題は全40手、グレード
は12dである。河本は目標3ピン以上を目指し、萩原がスタートした手順を確認してから取り付いた。河本は4ピン目を
過ぎた16手目でフォールした。北海道が1番スタートなので、各県がどこまで登るのか予想できないこともあったが、エ
ース萩原はオーバーハングに到達し、中間部29手目で次の遠いホールドへ飛びつきタッチ、30手目をマイナスとした。
各県が続いて登るが、萩原と同高度が3名、ワールドカップ女子チャンピオンの野口が39手で1位となった。他の有力
選手は29手目プラスが5名おり、この30マイナスを取ったことにより予選8位の成績を決勝第6位に上げる結果となった。
 総合成績(天皇杯)では少年男子、成年女子の合計成績により52点を上げ、第8位を獲得した。昨年の大分国体総合
第3位から比べると成績を落としたところではあるが、2年連続の天皇杯入賞は北海道山岳競技史上初の快挙であり、
今後も期待できるだろう。選手の頑張りがあっての成績であるが、北海道山岳連盟の多くの方々のご支援があっての
結果である。心より感謝します。ありがとうございました。
                                                   北海道成年男子監督 石井 昭彦

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