キッズクラス（小学生以下）も大盛況
國谷斗馬選手オープン男子初優勝
北海道ツアーRound 1報告
今年度第１回目のクライミングコンペが、美唄工業高等学校クライミングウオールで開
催されました。美工の壁には大きな張りぼてが４個（下部に２個、最上部に２個）増設さ
れ、更にレベルアップした壁となりました。
今回のコンペの特徴は、ビギナーの部に小学生以下が多い場合はキッズクラスを設けて
実施したもので、札幌、美唄のキッズが１０名参加して真剣にクライミング競技にチャレ
ンジしていました。
参加者総数は５４名と多くの選手が集まりましたが、女子の選手が少なく、オープン女
子２名、ジュニア女子１名、ビギナー女子４名と今後に課題を残しました。 その中で、
オープン男子の部に萩原亜咲選手がエントリー、萩原選手のここ数年の活躍は目
覚ましいもので、国内大会では常に上位に位置して、国内女子では５本の指にはいるまで
に成長しました。競技部で検討して、オープン男子への参加が認められて競技が開始され
ました。
キッズクラスは、二本のルートが設定され、全員がそのルートを登り二本のルートの
順位から優勝を決める方式を採用しました。１本目はデモンストレーションの後、フラシ
ングで競技を行い、２本目は、オブザベーションを行い、アイソレーションから一人ずつ
呼ばれて登るオンサイト方式も経験して貰いました。
Aルートの完登者は、岸本武蔵君（美唄東栄小）と佐々木里穂ちゃん（札幌盤渓小）の２
名、Bルートの完登者は、５名、上記２名に、村上将平君（美唄東栄小）、白戸隆雅君（札
幌みどり小）、村上右将君（美唄東栄小）、それぞれが素晴らしい登りと頑張りを見せて、
クライミングを楽しんでくれました。
オープン男子には１０名が参加、予選グレード１２ｂ、一安選手と塚田選手が完登し、
完登直前も数名いて決勝での混乱、SFが予想された。決勝では予選完登の塚田選手が完登
ならず、國谷選手、川股選手が完登するという展開になり、最後に登る一安選手のでき次
第で勝負がつくことになった。一安選手も最終ホールドを保持し優勝を決めたかに見えた
が、足下のヌンチャクが未クリップであり、審判団から指摘され最終ホールドを掴んだま
まクリップ動作に入ったが、体制が悪く足がハンガーを完全に越えてしまった。会場にど
よめきが起こり、無情にも完登は認められず、ヌンチャクを越える前に保持したところま
での記録となった。ルールの判断は審判に任されるものの、選手自身も常に新しいルール
BOOK（JFAのHPよりダウンロード出来る）を見ておく必要があるようだ。
サラリーマン２年目、練習時間の少ない國谷選手がオープン男子で初優勝し、昨年の兵
庫国体で見事入賞した成年男子（塚田、國谷）は、道内選手も実力者が揃い、国体予選で
の熾烈な争いが今から注目され楽しみである。萩原亜咲選手は、優勝争いをした４名のす
ぐ後にいて、決勝に進出、見事第５位に入賞し、会場から大きな声援を受けていた。
オープン女子・ジュニア女子は高校の試験とも絡んで参加者が少なく、同じルート
で行われた。予選は３名とも完登、決勝ルートではルーフを登り込んでいるジュニア女子
の山下選手が完登直前まで登り、国体での活躍に期待をもたせてくれた。
ジュニア男子には、美唄、岩見沢、札幌、富良野から２０名の選手が参加、予選11ｃ
のルーフ壁を８人が完登、２名が終了点まで達する力強い登りをみせた。決勝は１２ａ、
１０人の選手がこのルートに挑戦、見事完登したのは岡部一成選手（美工１年）一人、昨
年の国体選手鎗水選手（美工３年）を越えての優勝に、この部も国体予選での熾烈な争い
が待っている。第３位には山下大介選手（美工２年）が入り、４位に宮井康平選手（岩見
沢西高）と続いている、更に、今回試験のため欠場した、世界ユースで活躍した杉本怜選
手（札幌西高）が満を持して控えており、２名枠の国体選手選考会はオープン男子と同じ
ように厳しい戦いになるだろう。
ビギナーの部には男女合わせて１０名が出場、ほとんどが初のコンペとあって緊張で
普段の力の出せない選手もいて、壁になれている美工の１年生が上位を占めていた。しか
し、少ない高校女子が４名もエントリーした富良野緑峰高校は今後に大きな希望を持たせ
てくれた。５位に入賞した大石佳澄選手（富良野緑峰高）は綺麗な登りで素質のあるとこ
ろを見せてくれた。
最後に、協賛頂いた北海道の山の店「秀岳荘」、明治乳業（株）、大塚製薬（株）からた
くさんの景品をいただきお礼申し上げます。また、今回も多くの役員にお手伝い頂き、前
日のセット作業（セッター：橋村、奈良、春山、セット手伝い：神原、宮井、今野）から
後かたづけまで、札幌、旭川等遠路来て頂き感謝申し上げます。会場の都合で、７月の国
体予選も美工で行いますので今後とも宜しくお願いいたします。
２００７年６月
北海道山岳連盟 競技部長 奈良憲司 記
オープン・ジュニア女子入賞者
オープン男子入賞者
ジュニア男子入賞者
ビギナー入賞者
キッズ入賞者