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H22山岳会活性化研修会   2011.3/12-13 国立日高青少年自然の家

3月12日〜13日に開催された「山岳会活性化研修会」は、3月11日に発生した東北関東大地震・大津波による、
東北太平洋側への甚大な被害のニュースが終日報道される中で実施しました。

今年度の研修会は、テーマを「山岳会活動が停滞している」とし、ストレートに取り組みました。
小野会長及び滝澤氏からの講演、神山理事長からの問題提起をいただき研修に入りました。
内容は、山岳会の悪さの洗い出し→出された悪さを共通テーマに分類→テーマ毎のグループ討議→改善案を発表
と「アイディアを出し合う手法」を採用した。

【悪さ】では「会員の高齢化」「ベテランが中心」「思ったほど山に行かない」「参加者が決まってい
る」「対外交流がない」などなど強烈な実態が浮かび上がった。

【改善策】では「きちんとした目標を立てる」「ベテランは敷居を低くする」「山岳会でHPを持つ」「山岳会のコマーシャル」
を等々多くのアイディアが出された。

出されたアイディアを如何に実行するかが今後の組織運営のカギに成ります。
次年度もこのような研修を実施し「組織の実態に深く切り込む」内容にして行きたい。
                                                                <報告:荒堀英雄>
*** 4/20 追加しました ***
4/15常任理事会で「討議内容をHP掲載してはどうか」と話されました、各山岳会の参考になればと掲載します

◎ Aグループテーマ
  最近新しい会員が入ってこない
*** 意見 ***
a.60人いた会員が5人になった(現在は12人)
b.若い女性をいかに入れるか→若い男性が入って来ない
c.見学には来るが入会したがらない
d.入会にこだわる必要はないのではないか
e.市民登山、広報紙による宣伝→人は集まるけど・・・
f.ポスター、名刺、会員募集山行
g.道岳連でキャンペーンしよう
h.研修会を一般の人にも開放しよう
i.指導員の資格を生かした活動→会員としてのメリット
j.案内さえしてくれたら、ガイドなら誰でも良い
k.お金さえ出せば、山・宿・足hの手配をしてくれる
l.「道岳連」よりも「○○山岳会」とすると人が集まる
m.バスをだすと集まる
n.何かいふさわしいマスコミ媒体は?
o.ガイドや会社は参加者を選べない。山岳会は参加者を選べる。
p.参考の第一印象は「天気が良くて景色の良い」である。花の綺麗な山に連れて行く
  鳥・花・樹木を覚えて教えて歩く!
q.ネット情報には嘘が多い→確認するためにも山岳会に入ろう
  老人のコースタイムで記録が見たい
r.山岳保険の義務化・・・高齢者には悪いことではない
  保険→万が一と考える人が少ない、体力に自信がある→山岳会に入らない
s.単独行のデメリット・・・山岳会入会のメリットをアピールする
t.便利でなければキャンプでない?
u.学校では遠足に行かなくなった。親のクレームが多い
  親がやらないから→その親を育てたのは誰だ!
v.会員以外の人達を連れて行く山行を増やそう
w.身内を集めて会員にする
x.居心地が良いか悪いか?→山岳会に求められていない
y.会の規約がうるさくて嫌だ!
z.参加しない人をどうするか→情報をどう流すか
aa.8月の恵庭岳・・・5パーティーは山ガール
ab.各地域、町内会等で広報する
ac.むりくり入会をすすめるのではなく、声をかける(誘う)方が良い
ad.20歳代、30歳代の人達が入ってくれるのが一番良い


◎ Bグループテーマ
  若い人が育たない
*** 意見 ***
a.行き当たりばったり→会としての計画性、方向性が定まらない
b.年間通した目標が見えてこない
c.目標が無いため指導も現実性が無い
d.ベテランと若手を如何に融合するか
e.山は実力社会、積み上げが大事だ
f.ベテランは決めつける ⇔ 若い人は発言無い
                  ↑
ベテランが士気を下げる←コミュニケーションがとれない
g.山行が少ない
h.入会した目的、動機を聞く
i.沢登り・山スキーなど「特化」
  ジャンル別に先輩が進んで引っ張る

*** 改善案 ***
@会としての目標が定まらないので、計画性、方向性が無く、そのため指導力の弱さにも繋がっている。
 ロードマップ ⇒ きちんとした目標を立てる
A入会した目標・動機などを聞き、コミュニケーションをとる。
 その上で目標を立て、指導することで、レベルの差も埋められる。
 教え甲斐にも繋がる
Bベテランが敷居を低くする、歩み寄る。


◎ Cグループテーマ
  自分達の山岳会にこもり過ぎ、対外交流がない
*** 意見 ***
a.メールは便利なツールだが、肉声が伝わらないので工夫すべし
  連絡方法は @メール AFAX B電話 C手紙(葉書) → 優先順位をつける
b.HPを持っている会があるが物足りない面がある(何回も見てもらえない)
 ・会の情報発信と言う面ではHPを持つべき
 ・山行報告だけでなく、山行計画も掲載
 ・どの山、時期、誰が・・・山行の体験談的な記事を掲載
 ・ほとんどのHPは山岳会の名前から検索するように作成している
  【山の名前】から検索できるように変えたら良い
  例えば【トムラウシ山】と検索したら【新得山岳会】が出てくるように作る
 ・参考になる【山の知識】や【技術】を掲載→【山岳会で勉強できる】と宣伝する
c.幼稚園や学校との繋がりが必要では?
 ・野外授業では先生方だけでは不十分なので、山岳会に求められる面もある
 ・個人的な関わりから→会へと進める・・・ボランティア的に
d.道岳連普及委員会→講習会の時【加盟山岳会の事務局や連絡先】などを配る
 ・新人教育・・・新人は最低【学ばなければ成らないもの】をカリキュラム化し教育
e.他の山岳会と交流する
 ・遠くの山へ登りに行くとき、近くの会の人に案内して貰う・・・交流する
f.登山会などで会の宣伝、呼びかけ→良い方法(コマーシャル)を考え実施
g.登山計画書・・・必ず警察に出す(最近メールでも受け付ける)
h.個人山行では会の責任者に連絡する風習をつくる
i.年配者は若い者をサポートするように計画すると良い
 ・縦走登山は若い者を中心に計画(ベテランでも行ける人は積極参加)
 ・ベテランでも参加出来ない人は、日帰りで支援登山の計画をたて会全体で成功させる


◎ Dグループテーマ
 "山岳会のなかで、仲良しグループで誘い合って山に行っている "
*** 意見 ***
a.体力や山のレベルを分けての山行計画
 ・元気で気の合う者が山行するのは当たり前
 ・会としては皆に合わせた計画をたてる
  (例)「山菜を食べよう会」とか、未組織のレベルに合わせる⇒安全性重視!
b.会山行と個人山行を分け、年間数回纏める計画をたてる
 ・年間計画に個人の希望を「5つ」出させる
 ・研修⇒登山道の整備に人を割り当てる
c.会費について
 ・会費=一万円/年 適切か高いか・・・会(山行)への参加度合いで意識が変わる
 ・集金し易い方法・・振込、会報で知らせる等々
 ・会の運営を会員の価値観に合うようする
 ・会の雰囲気が良ければ支払に不満はない
 ・グループ山行では、車代を割り勘できめる・・・実費をドライにルール化
d.責任者は会の仕事を楽しんでやること
e.会員は何かの仕事を分担して担うと良い
f.会運営・・・人任せの傾向がある
 ・会の事情もあるが、役員の仕事を楽しんでやる。そして人を動かすこと!
 ・役員に頼っても良いが「任せっきり」にならないように
g.下山の報告→メール・・システムを簡素化する
h.情報の共有→ホームページを立上・・新人の発掘
i.連絡→便利で楽しく確実に流す方法を構築
 ・役員(会員)の玄関先に【道岳連連絡事務所】の看板を掲げるのはどうか。
j.威張る人・・組織として指導が必要!!
k.山に行かない→行きたい山があるのなら仲間を誘う
l.事前勉強会→会として必要事項、計画をたてることも勉強
m.研修会参加者には会から補助が出る・・会としてレベル向上に積極性を示す

 @開講式
  A小野会長講演
 
 B滝澤講師講演
  C新型プローブ説明
Dグループ討議_1
 
  Eグループ討議_2 
F発表風景 
   

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