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夏山講習会partU「北戸蔦別岳」報告

 今年の夏山講習会、3回目となる夏山講習会partUは、8月10〜11日の2日間、過去3度挑戦し
退けられている「北戸蔦別岳」をターゲットに実施した。
参加者も一番多く40名、スタッフを加えると50名近い大部隊となった。

 10日は小雨の降る怪しい天気に「また駄目か!」と不安がよぎる、しかし時間の経過と共に回復し、
夕食交流はコンロを囲んでの楽しい「バーベキューパーティー」、明日の山頂到達を誓い合った。
 室内での講習テーマは定番の「地形図の見方とコンパスの使い方」「アクシデントに備える」で行った
が、参加者が一様に苦手としているコンパスを使えるように成ったか否か気になるところである。





 登山当日の11日、垂れ込んでいた低い雲は夜明けと共に晴れて絶好の登山日和に恵まれた。
ゲートから登山口までの林道歩き、二岐沢、6回も横断する二ノ沢登山道も難なくクリア、東西随一と
思われる急傾斜の尾根道は登りも下りも苦労した。



登山口




僅かに流れ出る「トッタの泉」で喉を潤し喘ぎ喘ぎ登りきると稜線に出る。

稜線上は別世界、眼前に雄大な幌尻岳と北カール、左に急峻な戸蔦別岳、4回目にしてリベンジ大成
功を喜びあった。
 ヌカビラ岳山頂

北戸蔦別岳




北戸蔦別岳は「北日高の展望台」に相応しい眺め、山頂に到達し目に飛び込んできた光景は疲れを
吹き飛ばすのに十分であった。
 幌尻岳と北カール、戸蔦別岳は言うに及ばず、エサオマントッタベツ岳と残雪を抱いた北東カール、
札内岳、十勝幌尻岳へと連なる遠望。
 更に伏美岳、ピパイロ岳、1967峰、チロロ岳、ペンケヌーシ岳・・・と360度の天望は圧巻そのもの。

幌尻&戸蔦別                            エサオマン〜十勝幌尻

伏見〜ピパイロ                            チロロ〜ペンケヌーシ


 山は夏の終わりを予感させているが、残雪が遅くまで残っていたと思われる沢の源頭部では、高山植
物が競って花を咲かせここだけ夏の装いであった。

エゾツツジ                               エゾノハクサンイチゲ

オオカサモチ                               チシマヒョウタンボク

カラマツソウ                             タカネトウウチソウ

赤いシラネニンジン、               ウコンウツギ

エゾオヤマノリンドウ


 二ノ沢下山中に、先行する単独登山者が沢横断で転倒、頭部(額)裂傷による出血現場に遭遇、応急
手当を施し付添うハプニング、下山時間は遅くなったが「登山では助け合いの精神が大事」を参加者
一同学ぶ事ができ収穫の多い講習会となった。

役員
 小野会長  荒堀普及委員長 秋元普及副委員長 
 明田指導委員長
 山岳スポーツ指導員 山川  酒井 千田
参加者 平均年齢:62.4歳

北戸蔦別岳(チロロ川 二岐沢⇔二ノ沢コース)参考タイム
 北電ゲート ⇒ 登山口(北電取水口) ⇒ 二ノ沢分岐 ⇒ 尾根取り付き ⇒
        (1:00)             (0:40)        (1:00)        (1:00)
 トッタの泉 ⇒ 稜線上 ⇒ 北戸蔦別岳山頂
        (1:20)    (1:00)                                 登り:6時間
 北戸蔦別岳山頂 ⇒ 稜線下山 ⇒ トッタの泉 ⇒ 二ノ沢 ⇒ 二岐沢出会 ⇒
           (0:40)       (1:00)      (0:45)     (0:45)       (0:40)
 登山口 ⇒ 北電ゲート
      (0:40)                                          下り:4時間30分

                                                      (報告:荒堀)

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