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冬山講習会Part2 報告
【ニセコ山系 イワオヌプリ、チセヌプリ】
2017年3月4日 (土) ~ 5日 (日)
ニセコ町 五色温泉旅館別館
【行動概要】
 参加メンバー
 ・参加者  :一般参加者5名 山岳会3名 個人会員15名 合計23名
 ・スタッフ :8名
 ・道岳連副会長 佐藤 眞
 ・道岳連副会長 秋元 筇男
 ・普及委員   横山 温、東海林春樹、細木輝雄
           松下陽子、加藤陽子、横山泰子

3月4日 (土) 曇り時々雪 イワオヌプリ登山
 10:00~五色温泉コミュニティーセンター駐車場集合 開校式
 10:30~イワオヌプリ登山開始
 12:00~コンタ950mより下山
 13:00~登山口着
 13:30~宿泊場所に移動
 14:00-16:00 
  ・座学
  ・宿泊場所付近でビーコンによる捜索講習
 17:30~夕食、懇親会

3月5日 (日) 曇り時々晴れ チセヌプリ登山
  6:30~朝食
  7:30~チセヌプリスキー場駐車場へ移動
  8:10~登山開始
 10:00~スキー組 950mより滑走
 10:50~スノーシュー組 チセヌプリ山頂
 13:30~登山口着 閉校式 解散

【3月4日(土)1日目イワオヌプリ登山と座学】

 前回の羊蹄山に引き続き、2回目の普及委員会冬山講習会(応用編)イワオヌプリとチセヌプリ登山を一般5名、
山岳会3名、個人会員15名とスタッフ8名の総勢31名でニセコの五色温泉旅館別館に宿泊して2日間の日程で行いました。
 今回は、送迎バスを使用せず、参加者各自の車で五色温泉駐車場に集合し、午前10時より開講式で北海道山岳連盟
佐藤副会長の挨拶後、スキー班とスノーシュー班に分かれてイワオヌプリを目指した。
 駐車場より冬期間閉鎖された道道を進み、南東斜面を標高950m付近まで登ると、風が強くて視界が悪くなり、安全も考慮
し頂上まで登る事は無理だと判断して、午後1時頃に全員下山した。
 早々に五色温泉旅館別館に入り、松下陽子さんの資料による低体温症の講話と、佐藤眞さんのアバランチトランシーバー
の使用方法についての講習を受けた後、全員外に出て捜索訓練を行う。
 最初にダミーの人形を雪崩埋没者に想定し、二人ペアーになり実際にアバランチトランシーバーを使用して埋没者を探し当
てる事や、迅速にスコップで掘り出す方法等、より実践に近い体験を経験する事が出来たので大変参考になりました。
 外はちょっと寒かったけど、佐藤眞さんの熱の入った講習会には全員脱帽、また是非機会があったらお願いします。
 講習会終了後は別館内の温泉で冷え切った体を温め、夕食には豪華な成吉思汗で一同乾杯、各自の自己紹介では、
それぞれ感想や今後の抱負など楽しいエピソードも交えての話で一層盛り上がり、お酒も進んで楽しい交流となりました。

 開会式と準備体操

イワオヌプリ登山開始



ショベルコンプレッション

強風の登り そして 下山


座学低体温症について

救助講習

夕食準備 そして乾杯 懇親会



【3月5日(日)2日目チセヌプリ登山】

 夜は部屋の暖房が少し暑くて寝苦しかったけれど、そこはお酒が入った事と、適度の疲れでぐっすり熟睡出来ました。
 午前6時半から朝食に横山泰子さんの作る、スペシャル豚汁を食べ全員大満足、そのエネルギーを体に十分吸収させて、
午前7時半に別館を各自の車で出発、チセヌプリのスキー場駐車場に15分程で着いた。
 前日に引き続き、スキー班16名とスノーシュー班15名に分かれ、本日のコース等の説明を受けた後、午前8時に両班共
駐車場を出発する。
 リニューアルされた雪秩父温泉施設の横を通り沢沿いから、チセヌプリ頂上を目指して進むと、風はあったが天気が良く、
チセヌプリやニトヌプリのニセコの山々が美しく見え、二時間程で標高950m付近に到着した。
 ここから頂上までの急斜面は、かなりクラストしていたので、スキーアイゼン等が必要な事から、スキー班の東海林リーダー
と他1名、横山リーダーのスノーシュー班全員が頂上まで登り午後12時半頃には無事下山した。
 残りのスキー班はここから下り、時間も早かったので途中の良い斜面で登り返して、パウダースノーを十分満喫した。
 閉講式では各リーダーより、今回の成果と今後の方針等が報告され、一本締めで再会を誓い解散しました。
 
                                   平成29年3月9日   報告者 普及委員会 細木 輝雄
お世話になった 五色温泉別館

チセヌプリへ出発

29スキ-斑滑走地点



チセヌプリ山頂

チセヌプリ下山開始と楽しいスキー滑走

2016年度冬山講習会(応用編)の参加を終えて

 昨年12月に個人会員として入会。早速の冬山講習会の案内に張り切って参加を申込みしました。2月の基本編、3月の
応用編を無事に終えて満足感でいっぱいです。
 1日目は「イワオヌプリ」へ。2月の講習で学んだビーコンチェックから始まりです。山に入った後もショベルコンプレッション
テストを行い、ひとつひとつの確認作業が、冬山での安全を再認識する事が出来ました。頂上を目指し歩き始めましたが、
強風と舞い始めた雪に視界不良となり下山を余儀なくされました。この決断も、冬山ではとても大切な行動だと知ることが
出来ました。
 宿泊先の五色温泉自炊棟へ移動して、座学とビーコン捜索講習です。
 座学テーマは、ロビニア山岳会の松下さんより「低体温症について」でした。
 山だけではなく日常の生活ではもちろん、季節に関係なく起こることだと知ることが出来ました。自分の基礎体力やその日
の体調はもちろんその先に起こりうる体温の変化を意識すること、身に着ける衣服での調整と摂取する食物での調整につい
て考えさせられました。佐藤眞さんよりビーコン捜索講習は、ビーコンを身につけて冬山に入ることの重要性を聞き、屋外で
の捜索を実践しました。用意していただいた人型の「秀ちゃん」をビーコンを駆使しての捜索をしました。使い慣れていない私
は7分もかかってしまい「不合格!!」と言われてしまいました(笑)。雪崩に遭わずに山を楽しめることが大前提ですが、もし
もがあった場合、迅速に対応出来る知識や行動が必要なのだと思いました。
 2日目は「チセヌプリ」へ。昨日より風は強くなかったのですが、気温の低さを感じながら出発準備です。休憩時にはニセコ
の山々、町を見下ろし眺望を楽しみながら、「冬山では素手にならない」「ペットボトルを逆さにすると飲み口が凍らずに飲め
る」など冬山でのワンポイントアドバイスを受けました。
 何度も強風にあおられながら頂上に立つことが出来ましたが、あまりの風に頂上を楽しめるはずも無く標識での写真撮影を
慌しく終え、すぐに下山開始です。スノーシューのまま下山しましたが頂上直下は少しの恐怖を感じました。斜面でのスノーシ
ューを外す場所を雪を削って確保していただき、キックステップをして無事に下山することが出来ました。
 3月の冬山講習会では、バスでの送迎無しと聞き参加が難しいかと思われましたが、横山委員長から参加メンバーの相乗
りの手配をしていただき参加することが出来ました。冬山の楽しさも怖さも知ることが出来、段取りよく準備することも身につい
た気がします。
 山の大先輩である山男&山女に囲まれ、その懐の深さと優しさに始まったばかりの私には居心地の良い場所を見つけた
感じがしています。人生も先輩である皆様の年齢の重ね方にも素晴らしさを感じました。講習会開催にあたりいろいろな準備
をしてくださったスタッフの皆様、本当にありがとうございました。
                                                           記 札幌市 yuri

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