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夏山講習会PartT「ハイキング&初めての岩登り」報告 



期日:2016年(平成28年)5月28日(土)〜29日(日)
会場:塩谷丸山〜於古発山、赤岩(3つの岩塔群)
宿泊:小樽自然の村「おこばち山荘」
受講者:19名(一般5、個人会員9、山岳会会員5)
講師:橋村昭男(岩)、石井昭彦(岩)、橋本一郎(縦走)、秋元節男(総務)
                         報告者 秋元    写真 橋村

行程
(第1日)おこばち山荘集合9:00開校式(小野会長挨拶)・本日のルート説明、注意点等
     9:40=(バス)塩谷丸山登山口10:10〜山頂12:0012:20〜遠藤山14:20〜於古発山15:00〜おこばち山荘15:30
      16:10座学講習(読図:橋本、ロープ結び:橋村、石井)18:00夕食、入浴、懇親会21:30就寝
(第2日)おこばち山荘6:00=(バス)赤岩峠下6:40〜赤岩山頂7:30〜3つの岩塔群9:00
     12:30〜赤岩山頂13:00 13:30〜峠下14:10=(バス・閉講式)14:40おこばち山荘(解散)

概要
 Part1第1日目の目的は、夏の縦走登山における事故<道迷い>への対応とした。地形を把握し、地図とコンパスを
照合、そのことを習慣づけること。残雪期と比べ、夏山低山は樹木に覆われ山容がはっきりしないが、今回は、読図
担当者が山行中にやるべき5つの課題を設けた。山座同定、傾斜角度、標高差等を、ワイワイ検討しながら尾根を歩いた。
遠藤山から山荘までの道々ではウドをたくさん採集した。(結果「酢味噌和え」「すあげ」となり、みんな大喜び。
即席でお手伝いいただいたみなさんに感謝!)




 2日目は、一般登山道の岩尾根対策。札幌近郊の八剣山、遠くは穂高の一般登山道での滑落事故が目につく。そのこと
を頭に置き、今回はやさしい岩登り。岩という概念に触れ、その程度を知ろうというもの。赤岩岩塔群は赤岩の西の端
にあり、努力岩、がっかり岩、ベルギー岩で構成される。そのうち2つの岩塔を、普段使用している登山靴で登った。
人生初めての岩登りに悲喜こもごも?取つくまでのザレ場の下降も、悪道の典型でよい経験になったと思う。                        (秋元節男)



<参加者感想@>
 1日目は何と言っても今回の目的の「地図読み」。丸山からおこばち山荘までの縦走をしながら、地形図を使い、
目標の方向や角度を出したり、現在地の特定をしてみたりと、実践的な学習ができました。ただ、自分の頭の回転の鈍さ
も思い知りました。これから復習をします。またこの日の縦走コースは、普段目にしている十勝の景色とは違い、広葉樹
が多いせいか、とても明るく暖かい印象の森でした。十勝はもっと松が多く、厳しい森という感じがします。
 2日目は「易しい岩登り」です。参加していた皆さんの口から、「赤岩」という言葉が飛び交っていたので、そこで
やるんだなとは思っていましたが、行ってびっくり、見てびっくりという感じで、あんな岩場は初めてでした。とにかく
訓練する場所まで行くだけで怖い。40度位のガレ場です。ただこの場所は今振り返ってみると、自分たち以外は誰も
いない、絶景スポット。集中して練習するのには最適の場所なのかもしれません。でもそこに行った時はそんな余裕も
なく、1本目の岩場では登りでニッチもサッチもいかず、蝉になっていました。2本目になると少し余裕が出て、景色
を見ることができました。さすがそこには「岩の聖地・赤岩」の絶景が・・・・感動の景色でした。本当に充実した
2日間になりました。これからの山スキーに生かしていきたいと考えます。今回の講習のスタッフの皆さんに、心より
感謝します。有難うございました。  (一般参加者 井本)

<参加者感想A>
 5月28日29日、夏山講習会PartTは真っ青な空に恵まれました。一番の目的は初めての外岩に登ることです。去年同じ
企画が雨のために中止になってしまい、今年のプログラムを見つけた時にすぐに申し込みました。
 外岩登り当日(2日目)は青空の下、上りが続く登山道を黙々と進みます。もう先がないところまで来ると青い空と
海とそして茶色の急な斜面が待っていました。怖さとワクワク感が入り混じりながら岩に向かって降りる準備です。
スタッフの方々は荷物を持ちながらスタスタと岩へ降りて行きます。自分はザクザクの土に大量の石を崩しながら降り、
「落、落!」を連呼します。
 いつの間にか岩の高いところからロープが降りていていよいよ外岩に初登りです。前日に呪文のように順番を唱え
ながら覚えたエイトノットを思い出し結びます。登り始めると動かない岩を探しては手と足を乗せる繰り返し、必死に
なって恐怖を感じる暇がありませんでした。とにかく登ることばかり考えます。周りのメンバーのアドバイスの声を聞
きながら励まされ、なんとか登りました。次の岩では足場がもろく一瞬落ちました。安心のビレイのおかげで落ちなが
らもトップロープに触ってセルフビレイもできました。初めての外岩登りはワクワクと楽しいことばかりでした。岩登
り初心者にこんな達成感を味わわせてくれたスタッフの皆様に感謝です!ありがとうございました。
帰宅後にみると足にたくさんの傷と青いアザができていました。帰るまでは一箇所しか気づいていなかったのでそれ
くらい登ることに集中していたようです。少し長めの紐を見つけるとダブルフィッシャーマンズノットはできるかなと
想像する数日です。これからの道岳連の行事にも楽しみに参加します。楽しい時間をありがとうございました。
(個人会員 林)

<岩登り講評>
 夏山講習参加の皆さん、ご苦労様でした。 昨年は天気が悪く外岩での岩登りは出来ませでしたが、今年は天気にめぐ
まれ、去年の分まで登ることが出来たのでは無いかと思います。
 最初のガレ場の下りは手こずるかと思っていましたが、わりかしスムーズに行ったと思います。一般登山道でもこの
ようなガレ場は出てくるので慣れていたのかもしれません。岩登りも簡単なルートですが初めてにしてはうまく登れた
と思います。やはり一般登山道でも小さな岩登りが出てくることもありますので、今回程度の岩登りの練習は年に1回位
はやっておいた方が良いかと思います。また、通常の登山でも、リュックの中に「スリング」、「6mmロープ」などを
用意しておいた方がいいですね。
 また機会がありましたら参加してください。             (橋村昭男)

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