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2016年度高所登山講習会・富士山 報告       海外登山委員会 工藤 寛


 本年も8月25日から28日までの3泊4日で富士山頂に泊まり、高山病を体験する1合目からの富士登山が行われました。
参加者は函館や札幌周辺から16名の大所帯となり、札幌山岳連盟の越後谷氏をサブリーダー、同じく杉林氏、野田氏に
サポートをお願いし、万一に備えました。
 25日は新千歳空港と函館空港からのグループが羽田空港で合流後、車で静岡へ移動。スタート地点の登山口、
須山浅間神社にお参りした後に車で一合目までトレースをし、山中湖周辺の宿に入り、机上講習会や懇親会を行い翌日から
の登山に備えました。

 26日はいよいよ富士山富士宮口の一合目から登山開始。天気はガスが晴れたり曇ったりですが気温は高めで、日影が
ないとばてやすい気候です。樹林帯の美しさから樹林限界、宝永火口と楽しみながら、約6時間強で六合目の標高2,450mに
到着。まだ高山病は大丈夫ですが油断は禁物なのでゆっくりめの動作をします。


 27日、小屋の前でご来光を拝み、さわやかな気分で頂上を目指します。富士宮口は山梨県側よりもすいているので自分
たちのペースでゆっくりと登れます。下界は雲の下、頂上を見ながらの登山。頂上周辺に着く頃はガスの中、剣ヶ峰手前で
雨、しかしながら5時間半で剣ヶ峰到着。最高点を踏んだり記念撮影をしたりと雨が小康状態の中ゆっくりとできました。
雨がひどくなりましたが風がないので無事お鉢も一周し、頂上の小屋に入りました。天気が悪いわりに満館です。定番の
カレーライスは全員が食べました。


 28日、数人が頭痛や食欲不振など高山病症状が出ていますが問題ないレベルで一安心。
ご来光もそれなりに見ることができました。雲海の上を3時間半近くで御殿場コース、宝永山経由で富士宮口五合目に下山。
曇りの下界に下り、汗を流し帰路につきました。
 本年は昨年の機会を逃した方が早目に申し込まれ、募集開始には一杯で、急きょ枠を増やしましたが何とかなる人数で
収まりました。幸い高山病ほかで隊を離れる方が出ずに済みました。それなりの高山病症状や空気の薄さを体験して頂け、
講習会の目的は達することができたかと思います。
 これを機会に高い所へトレッキングや登山に出掛ける方が増えることを期待しています。

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