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                                           平成17年8月28日
  各  位  様
                                  北海道山岳連盟 会長 阿地 政美
                                  スンマ・リ登山隊 隊長 江崎 幸一

               スンマ・リ登山隊 帰国のご挨拶
 拝啓 皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。日頃より北海道山岳連
盟にご厚情戴き心よりお礼申し上げます。本山岳連盟が、北海道における公的な使命を
これまでと変わらず全うしていくためにも今後とも貴方様の変わらぬご厚情を戴きたい
と存じます。

 さて、この度のパキスタン・カラコルム山脈の未踏峰スンマ・リ(7263m)の登
山遠征に際しましては、皆様の多大なるご支援を戴き、隊員一同心より御礼申し上げま
す。
日本を出発しておよそ2ヶ月間に及ぶ登山遠征活動を終え8月26日無事帰国しました
。長い間遠征活動を支えて下さった皆様はじめ各界の方々に改めて心よりお礼申し上げ
ます。
 1982年、スイス・チェコ合同隊が登頂断念して以来のこの未踏峰のスンマ・リを
、是非とも登頂して皆様のご期待に応えるようパキスタン政府から許可された期間ギリ
ギリまで努力しましたが、残念ながら登頂できず時間切れで登山活動を終了しました。
その大きな要因は、「@今年のパキスタン・カラコルムは、大変天候不順な年で、BC
のそばに聳える8600m峰のK2やブロードピークなどを目指した各国の登山隊もい
まだ一隊も登られずにいる。スンマ・リもその例外ではなかった。A当初計画していた
スンマ・リ登頂ルートでは雪崩などの危険が非常に大きく登頂が難しいことが判明。急
遽ルート変更したが、そこも落石や落氷に悩まされ予想以上に厳しい登山を強いられた
」が挙げられます。その結果残念ながら登頂に至らず時間切れとなってしまいました。

 今回の登山遠征は、第1に未踏峰スンマ・リの世界初の登頂を目指すこと。次に、平
成19年度に予定されている世界第2位の高峰「K2」の未踏ルート登頂のための視察
をすることに有りました。40度を超える砂漠を越え、氷河地帯を詰めてインダス川の
源流に到る壮大な今回の登山遠征は、パキスタン現地の登山隊スタッフや沢山の現地住
民の協力が在ってこそ可能であったことは云うまでも在りません。今後も日・パ交流を
進めると共に、これまで以上に精進し、次の目標に向け努力する所存でございます。今
後ともご指導ご鞭撻の程をお願いすると共に、取り急ぎ帰国のご挨拶と致します。なお
、後日お会いし直接ご報告できる機会を戴ければ幸いでございます。        
                                                  敬 具

登山記録
7月1日 出国、イスラマバード着
  2日〜 隊荷点検、買出し、梱包、ブリーフィング
  7日 イスラマバード出発・チリアス泊「バス」
  8日 スカルドゥ泊(H2200m)  「バス」
  9日 スカルドゥにて隊荷準備       
 10日 アスコーレ泊(H2970)  「ジープ」
 11日 キャラバン開始・ジュラー泊(H  )
 12日 パイユ泊(H3300)
 13日 パイユ滞在(休養)
 14日 ウルドカス泊(H3890)
 15日 ゴレ2(H4130)
 16日 ブロードピークBC泊(H4600)
 17日 スンマリBC到着(H5100)
 19日 登山活動開始、ABC設営(H5300)
 25日 仮C1設営(H5600)
8月7日 C1設営(H6100)
  7日 ルート開拓最高高度(H6300)
  9日 天候悪化に伴い撤退開始
 10日〜13日固定ロープやテント類のBCへの完全回収
 16日 BC出発(帰路)
 17日 ゴンドコロ峠越え(H5750)
 20日 スカルド出発 
 22日 イスラマバード帰着
 25日 イスラマバード発
 26日 日本帰国

登山隊員 隊 長 江 崎 幸 一(えべつ山友会)
       副隊長 二井田 高 敏(室蘭RCC)
       隊 員 神 原 正 紀(登別登友会)
       隊 員 有 明 正 之(釧路山岳連盟)
       隊 員 高 橋 留智亜(えべつ山友会)
       隊 員 五十嵐 順 一(旭川山岳会)
       隊 員 サティス・マン・パティ(えべつ山友会)
       隊 員 小 松 昭 雄(高体連OB会)

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