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「安全登山シンポジウム2019」写真 
















 第11回安全登山シンポジウムのレポート           (札幌山の会 北野愛奈)
 
 講師は3名。道警の西村さん、ココヘリの久我さん、元「山と渓谷」編集長の久保田さん。
西村さんは、過去5年間の北海道山岳遭難事故の特徴、なかでもバックカントリーの外国人、山菜取りの道迷い増加を分析した。久保田さんは中高年のみならず、各世代にわたる山岳事故に、登山者の危険に対する認識力や計画性の欠如を指摘した。
 以下は、久我さんの講演「ココヘリの今(山岳遭難予防の新しいツール)」についてトピックス
を記載する。
 ココヘリは、会員制捜索ヘリサービス、元々は、認知症患者の徘徊捜索用に開発された。有料会員数2万人、年会費3650円(入会金3000円)、過去1年間の実績18件、発見実績100%。武尊山のスキー場では今年4月からココヘリの携帯が義務化された。
 システムは、発信機(子機、会員が持つ)と受信機(親機、民間・救助組織のヘリに搭載)から成る。
 親機は、形状は雪崩用のトランシーバーのよう。本人からの電話あるいは家族・友人からの要請で、子機それぞれにつけられた9桁のID(電話番号のようなもの)を入力すると、緯度経度を探知する。ヘリでの捜索時は、画面に距離(km)と方向(矢印)の表示があり、搭乗員が窓から突き出して使用していた。森林地帯で要救助者が視認できなくても、ピンポイントでピックアップできるとのこと。
 子機は、重さ20gでお守りサイズ。表面に9桁のIDが記されている。JMSCA、jRO、林野庁でデザインが異なる。最長16キロ先まで電波を送ることができる。登山時にスイッチを押すので、普段はオフにできる。使用時の注意点は、金属と接していると駄目(携帯電話と一緒にしない)、雪は大丈夫だが水の中は駄目(人体も水分が多いので、お尻に敷かない、体の高いところに置く、ギュッと握りしめない)とのこと。
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