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第58回国民体育大会秋季大会(静岡国体)山岳競技報告書

                                   北海道山岳連盟競技部国体委員会
開催期日:平成15年10月25日〜29日
会  場:静岡県水窪町(縦走競技・クライミング競技)

1、総評
   昨年度から山岳競技は、縦走とクライミングの2種目となり、開催競技場も一つの町でま
  とめて出来るようになった。 開催県、参加選手にとって、移動距離が短く何かと便利にな
  ってきている。
   北海道選手団は、一昨年度からクライミング優先の選手選考を行ってきている。理由とし
  て、三年後には縦走競技が廃止され、クライミングのみの開催となることが決定しているこ
  と、更に、他県では、縦走競技の選手にマラソン、駅伝の選手を起用して上位入賞を狙って
  いるため、北海道の予選会で山岳連盟として選手を選考するレベルでは全く勝負にならない
  ことがある。 しかし、山岳連盟の選手を出さないで来たところでは、今となってクライミ
  ングの選手養成が遅れ、選手を出せない県が数県出てきている。
   北海道選手団の縦走選手は、それぞれに力を出し切り、かなり良い成績でゴールしている

2、クライミング競技で少年男子、成年女子見事に入賞  
   さて、今年度のクライミングの成績は、二つのカテゴリーで入賞するという、素晴らしい
  成績を収めました。 また、少年女子も後一歩(手)のところで決勝進出出来るところまで
  力を付け、来年に期待を持たせてくれました。
  少年男子は、予選グレード5.12b、完登者は左ルート4名(渡辺一馬選手、宮澤健吾選手、
  佐々木悠吾選手など世界ユース選手)、右ルート1名(奥井健吾選手)とハイレベルな戦い
  であった。その中で、左ルートを登った塚田洸選手(札幌南高校)は第8位につける健闘を
  見せ、右ルートを登った奥谷和也選手(美唄工業高校)は第2位と大健闘をした。その結果
  2人の総合成績は、予選第5位となり決勝進出を決めた。
   少年男子の決勝グレードは5.13a、このグレードをオンサイトできるのは、日本のトップ
  クライマーだけだろう、道内の練習で塚田洸選手が、見晴岩で5.12dをレッドポイントして
  いるがかなり厳しい設定になった。
   決勝進出者で、渡辺一馬選手のみ完登する、すでにトップクライマーの中に位置する選手
  だけに、淀みのない素晴らしい登りを見せてくれた。
   左ルートを登った塚田選手は、12枚目まで登り、このルート第6位、右ルートの奥谷選
  手も12枚目まで登り、このルート第2位となり総合で第4位となった。
  少年男子がはまなす国体で、種目第1位、第2位を取って以来、2番目の記録となった
   成年女子の予選グレードは5.11c、完登者は北海道の阿部陽子選手(石狩市花川南小教員)
  他7名、関東、関西の恵まれた環境の選手達の中で、阿部陽子選手の完登は見事だった。左
  ルートを登った阿部選手が完登で第1位、右ルートの高橋恵選手(新篠津高等養護学校教員)
  も14枚目に届き、完登目前にしてホール、このルート第5位となる。2人の総合成績で第
  3位となる見事な成績に、放送を担当していた、東さん(チーフルートセッター)も”誰が
  北海道の第3位を予想したでしょうか”と思わず絶叫したほどでした。
  (話は飛びますが、東さんには、今年度の指導者研修会の講師として、3月に北海道に来て
   もらうことにお願いしてありますので多数の参加を期待します。)
   成年女子の決勝グレードは5.12c、完登者は、知る人ぞ知る、地元静岡の南浦(旧姓加藤)
  保恵選手と、次年度開催地埼玉の堤選手の2名のみであった。
  左ルートを登った阿部陽子選手は、キョンのムーブに入ったとき、足が滑り、まだまだ余
  裕を残したまま、惜しいホールでした。しかし、このルート第6位とする。
   右ルートの高橋選手もホールドをつかみ損ねてのホールとなり、力を残したまま悔しい登
  りでした。高橋選手もこのルート第6位となり、総合成績第6位入賞となった。成年女子の
  第6位入賞もはまなす国体以来のことで、見事な成績でした。
                                               (文責、奈良憲司)
3、各種別及び種目成績
  総合成績
    天皇杯(男女総合)得点及び順位 : 第17位 (32.5点)
    皇后杯(女子総合)得点及び順位 : 第18位 (17.5点)
  種別順位
    成年男子
      縦走32 位、クライミング25 位(47チーム参加)
    成年女子
      縦走15 位、クライミング6位 (15チーム参加)
    少年男子
      縦走15 位、クライミング4位 (16チーム参加)
    少年女子
      縦走14 位、クライミング10位 (15チーム参加)

4、選手名
  成年男子(監督:仲川 維浩:道警釧路)
    門脇龍二(自衛隊真駒内)縦走41位
    川股 心(会社員)クライミング25位
    斎藤丈寛(下川森林組合)縦走78位、クライミング25位
  成年女子(監督:山納 秀俊:登別高校教員)
    阿部陽子(花川南小教員)クライミング6位:個人賞7位を受賞
    北島あづさ(夕張市清水沢中教員)縦走26位
    高橋 恵 (新篠津高等養護学校教員)クライミング6位、縦走30位
  少年男子(監督:奈良 憲司:美唄工業高校教員)
    奥谷和也(美唄工業高校)縦走32位、クライミング4位:個人賞6位受賞
    奈良圭祐(八雲高校)縦走24位
    塚田 洸(札幌南高校)クライミング4位
  少年女子(監督:小笠原 浩:札幌南高校教員)
    田部千絵子(札幌南高校)クライミング10位
    川那辺夏穂(北広島高校)縦走27位
    花田沙智子(札幌南高校)縦走29位、クライミング10位

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