国体へ  HPへ

第61回国民体育大会(兵庫国体)山岳競技報告

                                北海道山岳連盟競技部国体委員会

1 日  程
第1日  9月30日(土)総合開会式、選手受付、監督会議
第2日 10月 1日(日)(成年男子)縦走、(成年女子・少年男女)クライミング予選
第3日 10月 2日(月)(成年男子)クライミング予選、(成年女子・少年男女)縦走
第4日 10月 3日(火)(全 種 別)クライミング決勝、表彰式、閉会式

2 会  場
縦 走 競 技 :兵庫県神戸市 六甲山系摩耶山特設縦走コース
クライミング:兵庫県神戸市 神戸ポートアイランドホール

3 選手・監督
 <成年男子> 監督:橋村 昭男  
  選手:北川  真   塚田  洸   國谷 斗馬
  <成年女子> 監督:長井 洋子
  選手:高橋  恵   瀬口 真希   萩原 亜咲
  <少年男子> 監督:奈良 憲司
  選手:今野 竜也   岸  育未   鎗水 卓也
  <少年女子> 監督:山納 秀俊
  選手:鷹内麻莉子   山下ちひろ   堀 瑛利香

4 大会成績(団体成績)
 (1)成年男子(全47チーム)  縦走:第43位  クライミング:第 6 位(入 賞)
 (2)成年女子(全15チーム)  縦走:第14位  クライミング:第 5 位(入 賞)
(3)少年男子(全16チーム) 縦走:第13位 クライミング:第 8 位(入 賞)
(4)少年女子(全15チーム) 縦走:第15位  クライミング:第 5 位(入 賞)
(5)男女総合成績(天皇杯得点)     第 9 位  
(6)女子総合成績(皇后杯得点)     第 8 位(入 賞)

5 概 評
 縦走は、例年のごとく、他県は陸上の長距離選手を多く起用しているため上位に入る
のは難しいが、クライミングについては、全種別において決勝進出、そして入賞するとい
う快挙を手にすることができた。
 これは、クライミングが全種別に導入されて以来、全国でも初の快挙であり、特に選手
強化に力が入れられた「はまなす国体」以来、最も優れた成果と言えるのではないだろう
か。また、今回出場した選手は、成年選手についても1名を除き、全て高校時代から国体
山岳競技に出場していた選手であり、競技部を中心とした長年にわたる選手強化が実を
結んだ形になる。
 3年前の静岡国体でまず成年女子と少年男子が、2年前の埼玉国体そして昨年の岡山
国体では少年男子と少年女子が賞状を手にしている。今回は最もハイレベルで入賞が難
しい成年男子もついに賞状を手にした。ちなみに成年男子の選手は埼玉国体で少年男子
2位入賞の時と同じコンビである。高校卒業後も競技を続け、日本を代表するトップクライ
マーたちに伍して堂々の6位入賞を果たした。

 縦走は来年の秋田国体を最後に幕を閉じ、その後はクライミングのみ(リードとボルダリ
ングの2種目)になる。したがって再来年以降は、これまで他県で見られた縦走競技に特化
したようなチームはなくなり、競争は一層激化するであろう。また多数のクライミングジムが
存在し、子どもの頃からジムで育ったクライマーの多くいる首都圏・関西圏に比べ、本道の
競技施設はまだまだ不足しており、競技人口もなかなか増えていかない現状を考えると、
この先は安心してはいられない。クライミング施設(リード壁、ボルダリング壁)、特に誰でも
利用できる公的施設の充実を望みたい。高校の部活動でも使える美唄工業高校のような壁
が各地にあれば、競技者も増え、全道的に広がっていくと思うのであるが・・・。

 クライミングのことばかり書いてきたが、縦走の選手も道外合宿時の記録を全員が更新し、
自己ベストタイムでゴールした。縦走・クライミング兼任の選手も翌日のクライミング競技を控
えながら、よく走った。これがチームとして北海道選手団をまとめ、最終日の決勝に臨む選手
2名と応援・サポートにまわる縦走選手の気持ちを一つにし、良い結果を生んだのではないだ
ろうか。来年は縦走競技最後の年である。チームとしては来年も入賞がねらえるクライミング
重視でチームを組むことになるだろうが、1名でも縦走競技で上位に入り個人賞を受けるような
選手が出てくれることを期待したい。

       北海道山岳連盟競技部国体委員長
                                          山納 秀俊

国体へ  HPへ