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第65回国民体育大会山岳競技千葉国体報告  2010.10/1-5



 第65回国民体育大会(ゆめ半島千葉国体)山岳競技結果報告  10/15追加

 天皇杯 第4位入賞、 皇后杯 第8位入賞
大分、新潟国体に続き「3年連続天皇杯入賞」 おめでとうございます。

 国体山岳競技がクライミング(リード・ボルダリング)のみとなって3回目の大会。
参加する選手は競技レベルの高い選手が増え、ワールドカップ等世界で活躍する選手が大勢参加しており、国内で開催される
クライミングの大会において、これほどの選手たちが一堂に会する大会は他にはない。

【第1日:10月2日(土)】
 成年男子は今年から成年選手となった杉本怜、経験豊富な國谷斗馬選手の二人である。どこまで全国に通用するのか、期待
されるところである。
 成年男子はボルダリング予選から始まった。47都道府県がフルエントリーし、前述のとおりワールドカップ等世界で活躍する選
手が大勢参加した中で予選4課題を登る。杉本が4完登で個人3位、國谷が2完登とボーナスポイントで個人32位、チーム順位
3位とし、順調に予選を通過した。
 成年女子は昨年とメンバーが替わり、萩原亜咲、坂本瑛子選手である。萩原はワールドカップにも参戦する日本トップレベルの
実力がある選手である。一方の坂本は、今までに一度も大会等のコンペに出たことがなく、ボルダリングの実力は道内でもトップ
クラスであるが、大会経験のないことが不安要素であった。成年女子は47都道府県でブロック予選を行い、選抜された18都道府
県でボルダリング予選が行われた。
北海道チームが得意とするボルダリングで萩原が4完登するも個人7位、坂本も3完登で個人14位と成年女子の選手層の厚さを
感じつつも、チーム順位4位で決勝へと駒を進める。
 少年男子は国体初参戦の高校3年菅原亨介と高校1年佐藤嘉晃の両選手である。菅原はJOCジュニアオリンピックカップでも
決勝に残るなど、ここ1年でレベルを上げ国体選手となった。一方の佐藤は中学時代から北海道のジュニアを代表する強い選手
で、年齢的にようやく国体に参戦できることになった。この二人で上位入賞が期待される。少年男子も47都道府県で予選を行い
選抜された20都道県代表でリード予選が行われた。
結果は佐藤が30マイナスまで登り個人15位、菅原が手順を誤り21プラスで終わりチーム順位16位で惜しくも予選敗退となった。
 少年女子は昨年とメンバーが替わり、高田未来、大泉彩である。高田は高校1年生で、今年からクライミングを始めた選手。
一方の大泉も高校1年生で、クライミングを始めて間もない選手。高校1年生コンビがどこまで通用するのか未知数なところが
あった。 少年女子も47都道府県で予選を行い選抜された18道県代表でリード予選が行われ、大泉が個人30位、高田35位で
残念ながらチーム順位18位で最下位であった。

【第2日:10月3日(日)】
 2日目は、成年男子のリード予選、成年女子のリード予選とボルダリング決勝、少年男女のボルダリング予選が行われた。
 成年男子の二人はともにリードをあまり得意としていないが、どこまでいけるのか。 結果は杉本選手が35手マイナスで個人12位、
國谷選手が31手マイナスで個人19位と二人の成績がよくまとまり、チーム順位を7位として予選通過となった。決勝での活躍を
期待する。
 成年女子リード予選は、上部オーバーハングをいかに登るかにかかっている。萩原が38手目にタッチして個人9位、坂本もよく
頑張り30手目まで高度を上げ、個人24位、チーム順位8位で決勝進出を決めた。
 続いて成年女子は午後からボルダリング決勝が行われ、まずは第1ステージ2課題が行われた。第1課題は難しく、どの県も
ボーナス1すら取れない。第2課題のでき次第で第2ステージに進めることになったわけであるが、萩原が5トライ目に完登を決め、
坂本が3トライ目にボーナス2を獲得し、第1ステージを1位で通過した。
 決勝第2ステージでは、第3課題を萩原が1トライで完登、坂本も2トライで完登した。第4課題は萩原がボーナス1を4トライ目に
獲得し個人2位、坂本はボーナスを取ることはできなかったが個人4位でチーム順位1位、北海道成年女子が初優勝を決めた。
 少年男子のボルダリング予選では各県のエースは4か3完登、ナンバー2がどこまで登れるかにかかっている。北海道の二人は
完登1課題ずつで、菅原個人18位、佐藤21位で、チーム順位13位で予選敗退となった。
 少年女子ボルダリング予選は二人とも全国との力の違いを感じ、予選最下位で終わった。

【第3日:10月4日(月)】
 決勝に残った成年男子リード・ボルダリングと、成年女子リード決勝を少年男女が応援する。
 先に成年男子リード決勝が行われた。予選7位通過のため決勝スタート順は2番目である。課題は全33手、13bである。國谷が
オーバーハングにさしかかった22手まで登りフォール。杉本は、安間佐千がタッチしてフォールした終了点33手目に、同じくタッチ
したところでフォールしたが、手の掛かりの違いで32プラスとなり個人2位、チーム順位を4位まで上げた。
 成年女子のリード決勝は、1番手スタートである。萩原が29プラスでフォール、個人7位。坂本は20手でフォール、個人16位で
チーム順位も予選と変わらず第8位であった。
 成年男子ボルダリング決勝が同時刻から始まっており、応援チームは忙しい。 決勝第1ステージ、第1課題はほぼ全員が1トライ
目で完登、第2課題のでき次第で第2ステージ進出が決まる。杉本が第2課題をただ一人完登し、第1ステージ1位通過した。
第2ステージでは杉本が第3課題を2撃する。國谷もボーナス1を獲得。第4課題が難しく、杉本がボーナス1を1トライ目で獲得
したものの、それ以上は無理だった。結果は杉本が個人1位、國谷が個人8位で、チーム順位は2位と予選より成績を上げる結果
となった。
 ボルダリング決勝ラウンドの成績がチームの総合成績により決まるように今回から規則改正されたので、個人1位が特別に有利
とはならなくなったことにより、最終的に北海道成年女子は第1位に、成年男子は第2位の成績になったと思います。

 総合成績(天皇杯)では成年男子、成年女子の合計点により63点を上げ、第4位を獲得しました。皇后杯は第8位が4県もあり、
大接戦だったと思います。
 3年連続の天皇杯入賞は北海道選手の頑張りがあっての成績ですが、北海道山岳連盟の多くの方々のご支援があっての結果
であります。ありがとうございました。
 今後は、成年選手に続く少年男女の育成に努めていきたいと考えておりますので、連盟の方々のご支援よろしくお願いいたします。

                                                         (文責 成年男子監督 石井 昭彦)


ボルダリング壁 左1・2課題用  右3・4課題用
 
左 成年女子ボルダリング予選(休憩時)   右 北海道少年男子チーム
 
左 10月3日夕食   右 リード壁全景
 
左 成年男子ボルダリング決勝2課題目(杉本選手)   右 成年男子ボルダリング決勝3課題目(國谷選手)
 
成年男子ボルダリング決勝2課題目を登った杉本選手

成年女子ボルダリング第1位表彰式

成年男子ボルダリング第2位表彰式

成年男子リード第4位表彰式

総合表彰式(天皇杯第4位)

総合表彰式(皇后杯第8位)

北海道チーム集合写真

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