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   平成22年度冬期遭難対策研修会報告        文・写真  遭難対策委員長 斉藤 邦明
 
 ニセコ五色温泉において平成22年12月18日・19日両日、道内各地より一般の参加者も含め21名が参加し冬期遭難対策
研修会を開催しました。
 一日目は、ホワイトアウトを想定し、頭から袋をすっぽりかぶり方角が分からない状態で目的地点に向かって歩く研修が
おこなわれ、一歩目から曲がり始める人や、両足の歩幅の差が少しずつカーブするなど、目標にまっすぐたどり着くことは、
困難であることが体験されました。
 同じ状態で方位磁石を使うことにより、見えていない目標に向かうことができ、さらに練習を積むことで方向性の精度が
格段に上がる事も実証されました。
 ビーコンは、高機能のものが多くなったが機種により操作が異なり緊急時に操作不能に陥ることがあり、メンバー全員の
機種の操作を熟知する必要があることが確認された。
 道内の22年遭難事故について、遭難事故件数は減少せず、相変わらず道迷いや転倒などの事故は多いが死者も多く、
特徴的なことは、増水による遭難、行方不明があった。また尻別岳の雪崩事故について状況報告があり積雪期に向かい
注意事項など学習しました。
 翌日は、朝8時全員ハーネスとビーコンを装着し、途中3台のビーコンの発信源を探しながら現地に向かい、尾根の上の
50mの急斜面を使いボートを引き上げるため、固定物やスキーをアンカー代わりに雪中に埋め、3分の1の引き上げを中心
に行いしました。引き上げには、できるだけ平らな場所がよく滑車を使うことでより軽く引き上げられるが立証された。
 この2日で、実際に体験することにより、山岳事故に対する対応作や対処方法について、参加者から色々な質問や意見が
出るなど楽しく有意義な研修が行われました。

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