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北海道山岳連盟冬期遭難対策研修会報告 2012.12/8-9 

 平成12月8日〜9日、遭難対策委員会では、十勝岳三段山登山口において、冬シーズン初に研修会に20名が参加しました。

 一日目、午後野外においてビーコンを使った捜索研修を行いました。それぞれ3班に分け雪原において、班ごと30m程離れた
地点にビーコンが埋められ、三箇所において一人ずつ5分以内に探し出すもので、発信器を三方向に向きを変え、受信機の向
きによって電波の強弱がありカウントされるため、焦りなかなか探せない場面もありました。
 次の浅い雪原での避難のための雪洞作りでは、穴をあまり深く掘れないため、雪だまりや風当たりの弱い森の中に皆思い思い
に穴を掘り、風が入らないようツエルトをかぶせ寒さ対策に工夫を凝らし、40分程度で穴を掘り避難場所を確保しました。終了後
皆で完成した雪洞を一つずつ評価し、それぞれ穴には個性があり自己説明に皆納得したり、だめ出ししたり、笑い!
 室内研修では、今年の遭難状況と死亡者の多くに低体温の症状が見られるなど報告されました。引き続き低体温症研修では、
低体温症の症状の確認と対応処置、部屋にシートを敷き収容の方法について研修しました。
 夕食は、和室に一同が会しすき焼き鍋に舌鼓を打ちながら、一人ひとり自己紹介と近況についてひとこと言ってもらい楽しい
交流会が過ぎました。




 二日目 夕べの内に50pの降雪があり、8時より三段山の一段目の斜面において、雪崩遭難を想定し、救助訓練を行いました。
安全を確認しスキーで軽く踏み固めた急斜面を上方からビーコンとゾンデの捜査、下方からの掘り起こしの手順を行い、遭難者
収容の取扱い、低体温症の対応をしながら搬送までを繰り返し行い、昼までに研修を終了しました。



 上富良野白銀荘は湯量が豊富で冷えた身体が暖まり、気持ちの良い温泉でした。     道岳連 遭難対策委員会委員長 斉藤邦明

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