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  H30年度夏季遭難対策研修会開催報告
                                                   遭難対策委員長 齊藤邦明
 平成30年5月19日から20日かけ、日高町千栄の日高山岳研修所において一般山岳愛好者や山岳連盟会員、15名
スタッフ合わせて20名が参集し研修会を開催しました。
 19日は、あいにくの時々雨が降る日でしたが午後2時より、道内の遭難状況や登山における沢歩きの要点の話の後、
体育館において制動確保の研修とツエルトの張り方を研修しました。制動確保では高さ5メートルの地点に支点をセット
し重さ40キロの重りを落下させ、肩がらみによる制動確保行いました。この技法はクライマーの滑落の衝撃を和らげる
有効な技術である。安全のため倒れ込みマットとセルビレーセットを行いましたがほとんどの参加者は、ビレイを使わず
挑戦、ロープの繰り出しのタイミングが合わず倒れこむ者やロープに引きずられる者など制動確保のタイミングの難しさ
を体感しました。
 また、半数は交代でツエルト張りを実習。必要な時素早く避難できるよう、持参したツエルトに張り綱など普段よりセット
しておく必要性について認識しました。
 夕方には雨が上がり、夕食はいつものとおり牛とジンギスカン鍋、昼間採取しておいたギョウジャニンニクに舌鼓をうち
ながら交流を行った。若い消防士等は食べっぷりが気持ちいい。

 翌日は晴れ上がり8時30分より、研修所近くの沢の砂防ダムを利用し、垂直の7メートルの壁を肩がらみで一人ずつ人
をおろす研修、女性も挑戦し立ち位置と支点が安定していればそれほど難しくない。続き2分の1で人を引き上げる、
引き上げられる方にも手助けがあれば素早い引き上げが可能となる。もう一つの班は、スケットを利用し要救助者を壁か
らおろす研修を行いました。安全のため補助ロープを使っての研修でしたが最初の支点のセットの方法に時間がかかり、
下降においてなかなか思うとおりに行かない、2回目移行は、チームワークがとれ慣れてくると安全に下ろすことができる
ようになりました。最後にこの研修を通じ、参加者より器具の使い方チーム内での安全チェックや息を合わせることの大事
さについて報告がありました。

スタッフ 齊藤邦明  仲井信夫  為野宜巳  潮田 満  向川司郎

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